この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第15章 恋敵
こうして、崔昭容の入内は決まった。それ以来、カンはファソンとの約束を破った後ろめたさからか、夜に中宮殿を訪ねることもできず、次第に足が遠のいてしまった。恐らく、こんなときこそファソンを訪ね、真っ先に側室の件を告げるべきだったのだろう。側室を置くならまず妻に話すのが筋であり、妻に対する礼儀であるとは判っていた。
だが、どうしても現実が受け容れられなかった。ファソン以外の女など要らない、欲しくない。その想いは今もずっと、いや、以前よりもっと強くなっていた。
だが、どうしても現実が受け容れられなかった。ファソン以外の女など要らない、欲しくない。その想いは今もずっと、いや、以前よりもっと強くなっていた。