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第16章 嫁と姑

　どちらにせよ、ファソンは今更、カンと話したいことはないし、話す気分ではなかった。


　ファソンはそれでも、ゆっくりと歩いた。しかし、やはりというべきか、カンは追いかけてはこなかった。当然だ。男は今、夢中になっている女の前で、昔の女を追いかけたりはしない。




　つくづく意地っ張りで、馬鹿な自分だと思う。こんなに夫婦仲がこじれても、ファソンはまだカンを愛している。カンが他の女に心を移して彼への愛が褪めたわけではないのだ。