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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第16章 嫁と姑
「ありがとう、チェジン。いつも私の我が儘に巻き込んでしまって、ごめんね」
謝れば、頼もしい乳姉妹は笑った。
「お嬢さまが次々と騒動ばかり起こすのは、もう慣れっこですよ」
チェジンの存在をこれほどありがたく感じたことはなかった。チェジンは陳家で女中をしているよりは、後宮で女官をしている方がはるかに生き生きとしていた。後宮で水を得た魚のように立ち働いていた彼女。いずれ数年もすれば、尚宮にもなれるほどの有能さだったのだ。