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第16章 嫁と姑

　大妃は愚かな人ではなかった。ファソンが乳姉妹であるチェジンをいずれ尚宮に考えていることなど、端からお見通しであった。


　更に馬尚宮にさえ言わなかったことが一つある。それは明らかに奇妙な国王と崔昭容の関係であった。



　傍目はごまかせても、母の眼はごまかせない。王が崔昭容にその気はないのは明らかだし、崔昭容の方も王と睦まじげに寄り添っていながら、心底から心を許した風には見えない。有り体にいえば、到底男女の拘わりを持った間柄には見えないのだ。