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第16章 嫁と姑

　その衝撃がまた覚めやらぬ同じ日の夜、ファソンは夕餉の後、湯浴みを済ませて居室にいた。



　今、ファソンは鏡に向かっている。黒塗に牡丹が螺鈿細工で描かれた見事なものだ。王室に嫁ぐに際して、普段は倹約家の父ミョンソが娘のためには金に糸目を付けず豪奢な調度を整えた。その嫁入り道具の一つである。




　純白の夜着に洗い立てのファソンの長い艶やかな髪をチェジンが櫛で丁寧に梳かす。