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第16章 嫁と姑

「凜蓮の好きな方はサスというのね」

「はい」


　サスの名を呼ぶときの凜蓮の何と幸せそうなことか。この先、サスが凜蓮を両手をひろげて迎え、二人が幸せになってくれることを心から祈らずにはいられなかった。


「凜蓮、どうかサスと幸せになってね。遠く離れても、王宮からあなたの幸せを願っているわ」


「中殿さま」



　凜蓮が瞳を潤ませて声を震わせた。