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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第16章 嫁と姑
また、婚礼には後宮から暇を出された娘を恥じ、父の吏曺判書初め、その夫人、弟、縁戚は一人も出なかった。崔家からは凜蓮と特に仲の良い兄がただ一人出席しただけにとどまった。多くの列席者が花婿側の親類知人、つまり常民(サンミン)の中、凜蓮の兄の側には明らかに両班の若夫人らしい美しい娘がいた。
どうやら凜蓮の兄の奥方というわけでもなく、凜蓮の親しい友だという娘は最後まで名も身分も告げず、簡素な式が終わる早々、立派な女輿に乗って帰っていった。婚礼衣装を着た凜蓮は二人しかいない花嫁側の席にその親友を認めた時、はらはらと涙を零した。
どうやら凜蓮の兄の奥方というわけでもなく、凜蓮の親しい友だという娘は最後まで名も身分も告げず、簡素な式が終わる早々、立派な女輿に乗って帰っていった。婚礼衣装を着た凜蓮は二人しかいない花嫁側の席にその親友を認めた時、はらはらと涙を零した。