パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第16章 嫁と姑

　いや、吏曺判書だけでなく、大部分の者たちは、凜連がふた月も側室として過ごしながら、王と凜蓮の間に何一つ起こらなかったなど考えもしない。


　それでも、サスは凜蓮を温かく迎え、その腕に抱きしめたのだ。


　凜蓮の秘密を知るのは当事者のカンと凜蓮、ファソンだけだ。


　けれど、結局は凜蓮の良人となったサスだけが知っていれば良いことではないか。



　身も凍るような寒さにも頓着せず、ファソンは蒼く染まった三日月を眺め続けた。



　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　（第三話【蓮花恋歌】了）