この作品は18歳未満閲覧禁止です
国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第18章 哀しい恋の歌
カンが眼を見開いた。
「愕いたな、まさかファソンの口から母上をそこまで弁護する言葉を聞くとは思わなかった」
「大妃さまはお優しい方よ、そして誰よりも傷つきやすい脆いお心をお持ちだわ。その弱さを剥き出しにして傷つくのを怖れていらっしゃるからこそ、必要以上に強い態度で誰にもお接しになるのだと思う。息子のあなたがもう少し大妃さまのお心に寄り添って差し上げれば、大妃さまもお心安らかにおなりになるのではないかしら」