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第19章 嵐の予感

「さりながら、ファソン。その女官見習いをそなたの手許に引き取るというのは、いかがであろうか。毎年、内官、女官の見習いは一定人数採用することになっている。その中の一人を中殿たるそなたが引き取るとあっては、不公平だとは思われぬか？」


　ファソンは微笑んだ。


「カンもチェジンと同じことを言うのね」


「チェジンがそのようなことを？」



「ええ」