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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第4章 突然の見合いと家出
若い王と実母である朴大妃との関係は、そういう経緯もあり、微妙なものだ。大妃は一人息子を溺愛しているが、当の息子は母に対して常に一定の距離を置いている。むしろ、王が物心つく前から養育に当たった守り役の沈内官長(内侍府長―内官を統括する部署の長)や今は提調尚宮となっている乳母の金尚宮らの方をよほど信頼し、心を開いている。
王が十八歳の頃、やはり、廷臣たちから国婚についての議題が提出され、王自身が参加しての御前会議で何度も話し合われたが、当の王はのらりくらりと交わすばかりで、これも話はうやむやになった。
王が十八歳の頃、やはり、廷臣たちから国婚についての議題が提出され、王自身が参加しての御前会議で何度も話し合われたが、当の王はのらりくらりと交わすばかりで、これも話はうやむやになった。