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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第19章 嵐の予感
〝多情〟―つまりは多くの女人と戯れ淫事に耽っていると広言してはばからない承誠君に、最早憤るより呆れるしかないカンだ。
叔父はどうやら、享楽に耽りすぎて甥の婚儀にも出席できなかったらしい。いかにも叔父らしいといえばいえたが、この叔父と再会するのは実に十二年ぶりだ。前回対面したのはカン自身の即位式のときであった。流石に朴一族が全盛を極め、前領議政であった朴大妃の父が健在であった時代、この〝多情家〟の叔父も即位式をすっぽかすだけの勇気はなかったのだろう。
叔父はどうやら、享楽に耽りすぎて甥の婚儀にも出席できなかったらしい。いかにも叔父らしいといえばいえたが、この叔父と再会するのは実に十二年ぶりだ。前回対面したのはカン自身の即位式のときであった。流石に朴一族が全盛を極め、前領議政であった朴大妃の父が健在であった時代、この〝多情家〟の叔父も即位式をすっぽかすだけの勇気はなかったのだろう。