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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第20章 危険な駆け引き

ファソンが想いに沈んでいると、女将の真摯な声が耳を打った。
「ファソン、あんたは着ているものを見ても、上流両班の奥さまのようだ。どうか、あんたの旦那に伝えておくれ。都だけでなく辺境の民のこともちゃんと考えておくれって。特に農村の連中が酷い有り様なんだよ。このままじゃ、今年の冬が来たら弱った連中が次々に死んじまって、この国に人間がいなくなっちまうよ。あんたの旦那なら、そこそこの地位についた役人だろうから、せめて民の声をあんたから旦那に、旦那から国王殿下に伝えておくれでないかね」
「ファソン、あんたは着ているものを見ても、上流両班の奥さまのようだ。どうか、あんたの旦那に伝えておくれ。都だけでなく辺境の民のこともちゃんと考えておくれって。特に農村の連中が酷い有り様なんだよ。このままじゃ、今年の冬が来たら弱った連中が次々に死んじまって、この国に人間がいなくなっちまうよ。あんたの旦那なら、そこそこの地位についた役人だろうから、せめて民の声をあんたから旦那に、旦那から国王殿下に伝えておくれでないかね」

