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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第3章 〝本の虫〟と呼ばれる少女
当代の国王賢宗は二十一歳だと聞いている。十年前に父王の早すぎる死の後、十一歳で即位。最初は生母である朴大妃とその父、つまり幼い王には外祖父に当たる領議政(ヨンイジョン)がその後見として政に当たっていたが、六年前、王が成人したのを機に国王親政が始まった。
二年前、外戚として権勢を振るった領議政が亡くなっても、いまだに王の母朴大妃の朝廷における影響力・発言権は絶大だという。
「確かに王宮の書庫に〝忠孝明道〟はあるが」
彼は形容しがたい複雑な表情で呟き、ファソンを見た。
二年前、外戚として権勢を振るった領議政が亡くなっても、いまだに王の母朴大妃の朝廷における影響力・発言権は絶大だという。
「確かに王宮の書庫に〝忠孝明道〟はあるが」
彼は形容しがたい複雑な表情で呟き、ファソンを見た。