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第20章 危険な駆け引き

「あ―」



　ファソンはまだまったく膨らんではいない腹を押さえた。


　ここに、カンの子どもがいるかもしれない。





　赤ちゃん、カンと私の赤ちゃん。ファソンの胸に熱いものが込み上げた。この悦びをカンに一刻も早く伝えたい。廷臣たちはそれでなくとも次の王となるべき世子の誕生を待ち詫び、カンに側室を持てとせっついている。