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第22章 山茶花の夢

　蜘蛛の口から伸びた長い舌がファソンの朱鷺（とき）色の乳首を舐めている。まるで犬猫が親の乳を歓んで舐めているかのようにピチャピャと濡れた音を立てて舐めている。



　刹那、ファソンは奈落の底に突き落とされた。豊かなふくらみの先端二つが尖り、唾液に濡れて淫猥に紅く艶光りしている。まさしく、ファソンの身体は与えられる快感を余さず拾い上げ、蜘蛛の愛撫に反応している証だ。