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第22章 山茶花の夢

「これから湯浴みをして頂きます」



「湯浴み？　何故―」


　問いかけようとして、ファソンはまた口をつぐむ。余計なことを口にしない方が身のためだ。



　女に導かれるまま磨き抜かれた廊下を歩く。永遠に終わらないのではと思い始めた頃、やっと止まった。女が扉を開けると、その先は湯殿らしかった。満々と湯を湛えた浴槽が準備されている。