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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第22章 山茶花の夢
 気を付けて見れば、細い眼許にも細かな皺が幾つも刻まれ、髪にも白いものが混じっている。



「あなたは承誠君ゆかりの人なのね」


 同情めいた気持ちで言うのに、女が囁くような声で言った。




「私は承誠君さまの乳母を務めた者です」
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