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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第23章 恐るべき秘密
 その時、高方にある窓からふいに月明かりが差し込んできた。蔵に入れられる前は月もない闇夜かと思ったが、どうやら雲に閉ざされていただけのようである。





 窓には桟が嵌め込まれているため、薄く埃の積もった床に月光が縦縞模様を描いている。そのかすかな明かりを眺めながら、ファソンは無意識に簪の蒼い鳥を撫でていた。
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