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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第24章 真実が明らかになる瞬間

「この期に及んで私を愚弄するのかっ」
承誠君が初めて苛立ちと怒りを露わにした瞬間だった。対するカンはどこまでも静謐だ。
「愚弄などしておりません。思ったままを申し上げているのです。叔父上はこれまで幾人もの女と上辺だけの関係を持ってこられた。そのお歳になってもいまだ、真実の愛というものをご存じないだろう。もし叔父上が本当に王にふさわしい方であれば、私は歓んで玉座をお譲りしたでしょう。けれど、一人の女の心も解せぬお方にたくさんの民の心を理解することはできませぬ」
承誠君が初めて苛立ちと怒りを露わにした瞬間だった。対するカンはどこまでも静謐だ。
「愚弄などしておりません。思ったままを申し上げているのです。叔父上はこれまで幾人もの女と上辺だけの関係を持ってこられた。そのお歳になってもいまだ、真実の愛というものをご存じないだろう。もし叔父上が本当に王にふさわしい方であれば、私は歓んで玉座をお譲りしたでしょう。けれど、一人の女の心も解せぬお方にたくさんの民の心を理解することはできませぬ」

