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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第3章 〝本の虫〟と呼ばれる少女
ファソンは声を低めた。
「お妃に名乗りを上げて選抜試験を受け、紛れでも最後まで残ったら、どうなると思う?」
「何か大変なことになるのか?」
彼がいささか不安そうに言うのに、ファソンは真顔で頷いた。
「最悪は中殿さまになるか、外れても側室として後宮入りは必至よ。冗談じゃない。一生、豪華でも狭い鳥籠に閉じ込められて終わるなんて、私は願い下げだわ」
「中殿になるのは最悪なのか―」
青年の整った顔が何故か引きつっている。
「お妃に名乗りを上げて選抜試験を受け、紛れでも最後まで残ったら、どうなると思う?」
「何か大変なことになるのか?」
彼がいささか不安そうに言うのに、ファソンは真顔で頷いた。
「最悪は中殿さまになるか、外れても側室として後宮入りは必至よ。冗談じゃない。一生、豪華でも狭い鳥籠に閉じ込められて終わるなんて、私は願い下げだわ」
「中殿になるのは最悪なのか―」
青年の整った顔が何故か引きつっている。