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第24章 真実が明らかになる瞬間

　息絶えた承誠君を抱きしめるファソンの少し後ろで、賢宗はひっそりと涙を流していた。承誠君に刃を振り下ろしたのは県監であるが、むろん、国王を庇ってのことゆえ咎め立てされることはない。






　もし県監が咄嗟に承誠君の刃を受け止めなければ、賢宗自身が凶刃に倒れることになっていただろう。この国は若く英邁な王を失い、後に〝太祖大王の再来〟と謳われたた稀代の聖君も存在しなかったに違いない。