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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第5章 契約結婚と本物の恋
契約結婚と本物の恋
ファソンは溜息をついた。ここ一刻ばかりの間に、これがもう何度めか知れない。
「これが新参者いびりというものなのね」
呟き、すっかり力が入らなくなった手に力をこめる。側には洗い上がった洗濯物の山、また山である。
ファソンが女官になって、はや、ひと月。暦はいつしか六月に入っている。彼女は提調尚宮直属の女官として仕えているものの、最初はその金尚宮に遠慮していた先輩女官たちも今では、妬みと敵愾心(ライバル心)をあからさまに剥き出しにするようになった。
ファソンは溜息をついた。ここ一刻ばかりの間に、これがもう何度めか知れない。
「これが新参者いびりというものなのね」
呟き、すっかり力が入らなくなった手に力をこめる。側には洗い上がった洗濯物の山、また山である。
ファソンが女官になって、はや、ひと月。暦はいつしか六月に入っている。彼女は提調尚宮直属の女官として仕えているものの、最初はその金尚宮に遠慮していた先輩女官たちも今では、妬みと敵愾心(ライバル心)をあからさまに剥き出しにするようになった。