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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第30章 菩提樹の想い出
ソギルが空を仰いだ。
―昨日、ハヨンがお前に自害しろと迫っているのを見た時、ほとほと愛想が尽きた。たとえ血の繋がらない間柄でも、お前はハヨンの妹じゃないか。たとえ世間が皆、敵になったとしても身内だけは味方してやるのが人の情というものだろう。なのに、あいつはお前に死ねとまで言った。何という女だろうと思ったよ。だが、あのときはまだ子どもがいた。子どものためにも離縁はできないと思っていたけれど、その子もいない。もう、彼女とこれ以上一緒にいる理由は何もない。
―昨日、ハヨンがお前に自害しろと迫っているのを見た時、ほとほと愛想が尽きた。たとえ血の繋がらない間柄でも、お前はハヨンの妹じゃないか。たとえ世間が皆、敵になったとしても身内だけは味方してやるのが人の情というものだろう。なのに、あいつはお前に死ねとまで言った。何という女だろうと思ったよ。だが、あのときはまだ子どもがいた。子どものためにも離縁はできないと思っていたけれど、その子もいない。もう、彼女とこれ以上一緒にいる理由は何もない。