この作品は18歳未満閲覧禁止です
国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第5章 契約結婚と本物の恋
「なあ、ファソン。そなたはいずれ名のある家門の娘ではないのか。両班の娘であるそなたが家を出るには相当の覚悟が必要だったはずだ。その理由を訊ねた時、そなたは無理に見合いをさせられそうになったと言っていた。今まで無理に問いただすのは控えていたが、その相手というのはどこの誰なんだ? 詳しい事情を私に教えてくれないか。もしかしたら、力になれることがあるかもしれない」
「それは」
ファソンが立ち止まると、カンも止まった。