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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第30章 菩提樹の想い出

ドゴムはそう前置きして、愕くべきことを語った。崔氏の分家の一つに後嗣がなく、このままでは家門が絶えてしまう危機に陥っていること。今の当主夫婦は老年で、これから一緒に暮らして自分たちの面倒を見てくれ、家門を継いでくれる若い夫婦を捜していること。
「両班といっても名ばかりの逼塞した家門でな。たいした家ではない。さりながら、始祖は崔氏本家、つまりこの家の当主の弟から始まっておるゆえ、血筋は確かだ。この家門を継ぐ気はないかとサスに少し前、訊ねておる」
「両班といっても名ばかりの逼塞した家門でな。たいした家ではない。さりながら、始祖は崔氏本家、つまりこの家の当主の弟から始まっておるゆえ、血筋は確かだ。この家門を継ぐ気はないかとサスに少し前、訊ねておる」

