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第36章 真実

　　　真実





　三日が過ぎた。春香はその夜、いつもにも増して装いを凝らして翠月楼に登楼した。薄緑の上品なパジを粋に着こなした様は、女なら誰が見ても見惚れるような美男ぶりである。



　もちろん、敵娼（あいかた）として呼んだのはチャンウォルだ。これまで総仕舞い（見世を借り切ること）やたくさんの妓生を広間に呼んだことはあっても、〝成家の若さま〟が一人の女を閨に呼んだことはない。