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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第5章 契約結婚と本物の恋
「ファソンはそんなに私を嫌い? 口付けられただけで泣くほど嫌なのか?」
カンの声音には傷ついたような響きがある。ファソンは夢中で首を振った。
彼への〝好き〟が、想いが溢れて言葉になにならない。ただ今は、自分も彼の広い背中に手を回して縋り付くしか、ファソンにはできなかった。
―好きよ。私もあなたが大好きよ、カン。でも、あなたは私には遠すぎる男だわ。
この瞬間、ファソンは国王を愛してしまった自分の悲哀を嫌というほど悟った。
カンの声音には傷ついたような響きがある。ファソンは夢中で首を振った。
彼への〝好き〟が、想いが溢れて言葉になにならない。ただ今は、自分も彼の広い背中に手を回して縋り付くしか、ファソンにはできなかった。
―好きよ。私もあなたが大好きよ、カン。でも、あなたは私には遠すぎる男だわ。
この瞬間、ファソンは国王を愛してしまった自分の悲哀を嫌というほど悟った。