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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第5章 契約結婚と本物の恋
カンの声が一段低くなる。ファソンは慌てた。
「違うの、そういう意味ではなくて。一度、家に帰って両親に無事な姿を見せたいの。屋敷を黙って出て、もうそろそろ二ヶ月になるわ。父のことだから、きっと都中を探したでしょうけど、私を見つけられなくて心配していると思うの。母は母で心配性だから、どうしているかと考えると、気が気じゃなくなってしまうのよ」
その説明で、彼は漸く納得したようだ。
「なるほど、そういうことか」
確かにな。彼は小さく頷きファソンを見返す。
「違うの、そういう意味ではなくて。一度、家に帰って両親に無事な姿を見せたいの。屋敷を黙って出て、もうそろそろ二ヶ月になるわ。父のことだから、きっと都中を探したでしょうけど、私を見つけられなくて心配していると思うの。母は母で心配性だから、どうしているかと考えると、気が気じゃなくなってしまうのよ」
その説明で、彼は漸く納得したようだ。
「なるほど、そういうことか」
確かにな。彼は小さく頷きファソンを見返す。