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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第6章 真実と愛情の狭間で
「うちの旦那さまや奥さまは、そんな酷いことをなさる方じゃありませんよ。それに、私しゃ、何も知らなかったんですから。何で、お嬢さま、今回に限って、あたしに何も言わずにお一人で出ていかれたんです? 迷惑なんてかけられちゃいませんけど、心配なら、たくさんしましたよ。あたしは使用人ですけど、お嬢さまのことを亡くなった母から頼まれていましたし、僭越だけど、妹のように思っていたんです。なのに、黙って、いなくなってしまわれるなんて、あんまりですよ」