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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第6章 真実と愛情の狭間で
髪は既婚を示し、後頭部で一つに髷を結って、カンに贈られた菫青石(アイオライト)の簪を挿していた。
屋敷内に脚を踏み入れてからというもの、カンの表情は冴えなかった。殊に父と対面したカンの動揺は、はっきりとしていた。
また、父は父でカンを見るなり絶句し、言葉さえ出てこないほど愕いているようである。二人の間には一体、何かあるのだろうか。
ファソンが視線で傍らのカンに問いかけたその時、カンが静かな声音で言った。
「まずは私から義父上にご挨拶申し上げます」
屋敷内に脚を踏み入れてからというもの、カンの表情は冴えなかった。殊に父と対面したカンの動揺は、はっきりとしていた。
また、父は父でカンを見るなり絶句し、言葉さえ出てこないほど愕いているようである。二人の間には一体、何かあるのだろうか。
ファソンが視線で傍らのカンに問いかけたその時、カンが静かな声音で言った。
「まずは私から義父上にご挨拶申し上げます」