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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第6章 真実と愛情の狭間で
人の身体というものは、つくづく不思議なものだと今更ながらに思ってしまう。
昨日から今日まで、およそ丸一日も泣き続けているのに、涙はまだ尽きることはないようである。ひりつく痛みを感じるからには、恐らく人には見せられないであろうほど眼は紅く腫れ上がっていることだろう。
特に、〝あの男(ひと)〟にだけは、そんな醜い様は見せたくない。―と思ってしまう自分は、どれだけ愚かなのか、甘いのか。あれだけ手酷い裏切りを見せつけられ、まだこの期に及んで彼を好きだという気持ちを棄てられないのだから。
昨日から今日まで、およそ丸一日も泣き続けているのに、涙はまだ尽きることはないようである。ひりつく痛みを感じるからには、恐らく人には見せられないであろうほど眼は紅く腫れ上がっていることだろう。
特に、〝あの男(ひと)〟にだけは、そんな醜い様は見せたくない。―と思ってしまう自分は、どれだけ愚かなのか、甘いのか。あれだけ手酷い裏切りを見せつけられ、まだこの期に及んで彼を好きだという気持ちを棄てられないのだから。