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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第3章 〝本の虫〟と呼ばれる少女

「そういえば、そなたの父御がここのところ、そなたを後宮に上げる気になったとか。確かに、願い出れば妃候補の一次選考試験にはまだ間に合うかもしれんが、お若い国王殿下がそなたのような跳ねっ返り、おまけに〝本の虫〟に興味を示されるとは思えんがな」
「私は後宮に上がるつもりもありませんから。誰にも嫁がず、本に埋もれて暮らすわ!」
ファソンがつんと顎を反らすと、サムジョンが鼻で嗤った。
「そういうわけにもゆかんのは、お前も判っているだろうが。嫁き遅れと人の噂が立つ前に、この俺が妻に貰い受けてやろうというのだ。ありがたく受けろ」
「私は後宮に上がるつもりもありませんから。誰にも嫁がず、本に埋もれて暮らすわ!」
ファソンがつんと顎を反らすと、サムジョンが鼻で嗤った。
「そういうわけにもゆかんのは、お前も判っているだろうが。嫁き遅れと人の噂が立つ前に、この俺が妻に貰い受けてやろうというのだ。ありがたく受けろ」

