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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第9章 水仙の妖精
政治家としては可もなく不可なくといったところで、滅多と己れの腹の内を他人には見せないという評判の食えない爺さんらしい。
礼曺判書が何故、あっさりと引いたのかは判らないけれど、とにかく助かった。執事だという男は痩せてはいたが、筋肉質で力は強そうだった。あんなのにまともに殴られたら、ファソンなどひとたまりもないだろう。
恐らくは物見高い野次馬たちから次第にファソンの味方をするような声が飛ぶようになったせいで、礼曺判書は矛先をおさめる気になったに違いない。
礼曺判書が何故、あっさりと引いたのかは判らないけれど、とにかく助かった。執事だという男は痩せてはいたが、筋肉質で力は強そうだった。あんなのにまともに殴られたら、ファソンなどひとたまりもないだろう。
恐らくは物見高い野次馬たちから次第にファソンの味方をするような声が飛ぶようになったせいで、礼曺判書は矛先をおさめる気になったに違いない。