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第9章 水仙の妖精

「俺は役者としては大根どころか、それ以下だ」

「あら、ソンジュはとても綺麗な顔をしているじゃない」





　良人であるカンは後宮中の女官がそのお手つきとなることを夢見ているというほどの美男だ。王という至高の地位を差し引いても、女性にはモテるだろう。そのカンほどではないが、役者を生業(なりわい)とするだけあって、ソンジュもなかなかの男ぶりだとファソンは思ったのだが。