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第9章 水仙の妖精

「今、ソンジュは漢陽の町中に立っているわ。たくさんの人が行き交う往来でトクチュは少女素花(ソファ)に出逢うのよね。雑踏の中でいきなりぶつかってしまい、狼狽えるトクチュに、ソファは言うわ」



―申し訳ございません、お怪我はありませんか？


「そこで、トクチュは何て言うの？」




「少女のあまりの美しさに心を奪われたトクチュはしばらく見惚れていて、何も言えなかった」