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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第3章 〝本の虫〟と呼ばれる少女
彼の言葉をそのままなぞったファソンに、カンが大きく頷いた。
「誰が何を言おうと気にしないで、自分の好きなことをすれば良いと言ってくれた。ファソン、だからといって私はもちろん本来の自分の仕事をおろそかにするつもりはない。けれど、その傍ら、〝春香伝〟の続きを書いてみようと今日、はっきりと決意したよ。これもファソンのお陰だ」
「カンはもう任官しているのね?」
「ああ、どこの部署にいるかまでは話せないけどね」