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第10章 秘め事

「まさか、ファソン。君が自分で縫ったのか？」

　ファソンが慌てた。


「あ、チェジンに難しいところは少しだけ手伝って貰ったけど、後は全部、私が縫ったのよ」


　ソンジュのくっきりとした眼がわずかに細められた。彼があんなに眩しそうにこちらを見ているのは、きっと山の端に今にも沈もうとしている太陽の光のせいよね。





　ファソンは勝手に考えつつ、頷いた。