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第11章 哀しい誤解と王の嫉妬

　ファソンはチマを掴んだ両手が震えているのに今更ながらに気付いた。


「そうか、あくまでも自ら認めないのであれば、私が代わりに応えてやろう。折角、慈悲深き王が釈明の機会を与えてやったというのにな」


　カンが冷徹な眼でファソンを見た。


「そなた、情人(いろ)がいるであろう」



「情人ですって？　そんな馬鹿な」