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第11章 哀しい誤解と王の嫉妬

「他人の心配をしているときなのか？　何ゆえ、自ら犯してもおらぬ罪を被り、あまつさえ、毒刑だと廃妃だと騒ぎ立てるのだ！　そなたが姦通罪で処断されるようなことになれば、陳氏の家門は断絶だぞ？　かつて成宗大王の中殿であった廃妃ユン氏も粛宗大王の後宮、嬉嬪張氏もかつては中殿であり、その不行跡ゆえに廃され、降格された。さりながら、彼女らは単なる不行跡であり、男がらみの罪ではない。仮にも中殿というこの国一番の地位にある女人が姦通罪で捕らえられ、普通の死に方が許されるとでも？　そなたは私に何を望み、させるつもりなのだっ」