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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第11章 哀しい誤解と王の嫉妬
「何故、そなたはそれほどまでに強情なのだ! 私は何もそなたを罪に問いたいわけでも、責めるつもりもなかった。ただ、あまりに立場を忘れたふるまいを致せば、時に無用の誤解を招きかねぬと諫めるつもりであったのだ。事が事だけにあくまでも穏便に済ませ、表になぞ出すつもりは一切ない。ただひと言、済まぬ、許してくれと私に詫びれば良いものを、何ゆえ意地を張る?」
ファソンはそれでも頑なに顔を上げようとしない。刹那、カンの端正な面に抑えがたい怒りの色が立ち上った。
「このようなときに、他の男の身を案じ、庇い立てするとは」
ファソンはそれでも頑なに顔を上げようとしない。刹那、カンの端正な面に抑えがたい怒りの色が立ち上った。
「このようなときに、他の男の身を案じ、庇い立てするとは」