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第11章 哀しい誤解と王の嫉妬

「残念だが、いかにそなたの頼みとて聞いてやるわけにはゆかぬ。そなたが誰のものか、話して聞かせても判らぬようゆえ、この身体に直接言い聞かせねばならぬようでな」





　カンが手を伸ばしてくる。クックッと地の底から這うような不気味な声で笑いながら、ファソンは蜘蛛の糸に絡め取られた蝶のように、獣の鋭い牙に屠られた小動物のように、追いつめられる。