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第11章 哀しい誤解と王の嫉妬

　当然ながら、ファソンは何一つ身につけてはいない。十二月の早朝の凄まじいまでの冷気が一挙に身を包み、ファソンは身を震わせた。



　自分の身体の上を通り抜けた嵐は、あれは一体何だったのだろう。





　立ち上がろうとして腰から秘められた狭間に鋭い痛みが突き抜け、ファソンは小さく呻いた。身体を動かした拍子に下腹部から滴り落ちた液体があった。