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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第11章 哀しい誤解と王の嫉妬
「儂は大きな勘違いを致すところであった。何も知らずば、娘を泣かせる不実な良人と殿下をお恨み申し上げたやもしれぬ。さりながら、そなたよりすべての事情を聞いたからには、我が娘に非があるとしか言えぬ。中殿さま、こたびは殿下がすべてを隠密裡に処理し、そなたの行状を公にしなかったからこそ事なきを得たのですぞ。一つ間違っていれば、中殿さまの御身だけではない、この父も母も陳氏の家門は逼塞どころか断絶の憂き目を辿っておりました」