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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第11章 哀しい誤解と王の嫉妬
「中殿さま、これから後宮、引いては王宮という伏魔殿で長く生き残るには、よおく憶えておいて下さい。人というものは物事の形だけを見て判断します。器が立派であれば、中身が何であろうが人はあまり気にしない。されど、器が貧相であれば、それを良く言う者も選ぼうとする者もおらぬでしょう。それと同じ道理ですよ。中殿さまが若い旅芸人と密会し、親密な時間を過ごした。それも一度とならず二度までも。そうなれば、ただ、その事実だけで人は何を思うでしょうか?」