この作品は18歳未満閲覧禁止です
国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第11章 哀しい誤解と王の嫉妬
あ、と、ファソンは声を上げた。
「幾ら私が身の潔白を申し立てたところで、その者と二人だけで逢った以上、私の潔白を証してくれる第三者がいなければ意味がないと―。そういうことですのね?」
「流石は我が娘、そうです、仰せのとおりです。敵に付けいる隙をもしくは口実を与えることこそが、最も犯してはならぬ過ちといえる。今回の中殿さまの行動は、最悪、そのようなことにもなりかねない無謀であったとしか言い様がありません」