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第11章 哀しい誤解と王の嫉妬

「けして、その者と二人きりにはなりません。逢うこともありません、ただ、彼(か)の者が初演する芝居を観たいのです。お父さま、何とか私をその芝居に行かせて頂けませんか」




　現在、王妃は中宮殿に事実上、〝監禁〟の身である。公には急な病にて中宮殿で療養中ということになっているが、その実は王命で中宮殿に閉じ込められている状態なのだ。つまり、ファソンは今、謹慎中の身であった。