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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第12章 この美しい月影を、あなたと
―俺、やっぱり自信がないよ。ファソン、君と二人だけのときなら何とかやれたけど、実際に上演するときは上手くいかない気がする。
弱気になったソンジュをファソンは優しくたしなめてくれた。
―もし頭が真っ白になったら、今、眼に焼きつけた光景を思い出してみて。それで、無心になるの。余計なことは何も考えないで、ただ水仙の野原にいて、自分は科白を喋っているんだと思って。私はいつだって、あなたの側にいて見守っているんだと思ってね。
弱気になったソンジュをファソンは優しくたしなめてくれた。
―もし頭が真っ白になったら、今、眼に焼きつけた光景を思い出してみて。それで、無心になるの。余計なことは何も考えないで、ただ水仙の野原にいて、自分は科白を喋っているんだと思って。私はいつだって、あなたの側にいて見守っているんだと思ってね。