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色絵
第6章 開花
突然の雨だった。
庭の芍薬の蕾が、明日には少し開くのではないか…という状態なのを見つけた。
今しか描けない瞬間。
庭用の支度をして色紙に描き始める。
もう少しというところで、雨が降りだす。どうしても仕上げてしまいたかった。
突然、雨が止む。いや貴女が傘をさしてくれたのだ。
なんとか仕上がるが2人ともびしょ濡れになってしまった。
衣装部屋で体を拭く。頭が回らないうちに貴女に帯を解かれていた。僕も貴女を脱がす。寒かったし躊躇もなく、スカート、ブラウス、ブラジャーと脱がす。
パンティを途中まで落とした。
貴女も貼り付いた着物を剥がしてくれた。
新しいバスタオルを出して貴女にかけ、自分にもかける。
貴女は黙って僕の胸に飛び込んできた。
僕は抱き締める。
直に触れ合う肌は温かかった。
貴女の背中をさする。僕の背中に回っていた貴女の手に力が入る。
視線が絡み合い自然と引き寄せられて唇を合わせた。僕も貴女も寒さに震えていて、歯がカチカチと当たる。
後頭部を支え、口を大きく開き、柔らかい唇を啄んだ。
ふぅ…
貴女の吐息が洩れ、
それを塞ぐように深い口づけを施した。