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色絵
第8章 情画

縛りがもたらす連鎖反応に自ら堕ちていき、それは自慰をしているようでもあった。

座面にも蜜が溜まっていく。
筆をくわえた唇は、『間男』の若妻のように苦悩と悦楽の入り混ざった色を見せていた。

「気持ち良さそうですね。」

わざと声を掛ける。
貴女は首を横に激しく振る。

っうぅぅ…

縛りがもたらす連鎖反応に貴女は悶える。
辱しめも快感に変えていく才能。

僕はそれを作品に変えていく。
これは、触れ合わないだけで一つのsexだった。

それが実を結び下絵が仕上がり筆を置く。

貴女は下絵が終わったと判ったようだ。

僕をじっと見つめ、僕を欲しいと訴えてくる。
僕は貴女の口にある筆を外してあげる。

「先生の筆をください。」

貴女は休憩をねだらず熱を開放することを要求してくる。

「そんなに欲しいなら、差し上げましょう。」

僕は貴女のすぐ横に立ち、顔の近くに自身を見せつけた。押し上げられた着物が頬に触れる。

貴女は着物の上から僕の筆に頬擦りをする。
愛されていると実感する。性癖も含め僕の全てを受け入れ欲しがってくれる貴女に…



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